はじめまして。AFPの鈴木です
為替介入は財務大臣
すこしずつ日本経済のことを理解しはじめると、為替介入はなんとなく日銀がするのではないかと思ってしまいます。
しかし、為替介入は財務大臣の権限において実施されることになっています。
日本銀行がやっているのは、財務大臣の命令でしゅくしゅくと実務を遂行しているだけです。
私の記憶だと大規模な為替介入は東日本大震災のときで、日本独自の介入の他に各国が協調介入をしてくれました。
その後、ここまで目立つ介入は行われていないはず。
ただ日本としては円が高くなりすぎるのは困るので(どの国も自国通貨が高くなるのは困るのですが)、はっきりした介入でなくても円安に導くような金融政策を続けています。
「為替介入の権限を持っているのは財務大臣だよ」っていうのは、CFP®試験には出やすいポイントです。
自分のせいで隣が火事になっても責任は問われない(賃貸住宅)、では爆発は?
不動産会社の社員がスプレー缶をめっちゃ部屋の中に振りまいたあげく湯沸かし器に点火、大爆発を起こした北海道の事件がありました。
このリンク先の記事を見ると、スプレー缶は100本だそうです。
スプレー缶ガス引火か 札幌爆発、不動産店で100本廃棄 (写真=共同) :日本経済新聞
さて、損害保険の問題で、3、2級の試験でもたまに「賃貸住宅で火事をおこして隣に延焼させてしまった。賠償責任は発生する?」みたいな問題が出ます。
答えは、発生しないです。
なぜなら貸借人と隣家の所有者との間には契約関係がないからです。
しかし、隣家をガス爆発で損壊させてしまったら、賠償責任を負います。
これは失火責任法が適用されないからです。民法の「不法行為責任」という賠償責任を負うことになります。
北海道の事故の犯人(でいいような気がする)がどのくらいの責任を追及されるかまだわかりませんが、死者が出なかったとはいえ不法というかアホな行為で多大な迷惑をかけているのですから、しっかりと追及してほしいところです。
勝手に自己流で計算していたROE(自己資本当期純利益) CFP®がんばろうシリーズ金融資産運用設計
普通預金や定期預金の呼び方と試験問題(CFP®がんばろう金融商品運用設計)
とにかく預貯金口座の呼び方まで民間の金融機関と違っていっしゅん戸惑うゆうちょ銀行。
こんな違いがあります。
流動性預金
流動性預金とは、普通預金に代表される自由度の高い預金のことです。
金利は変動します。
銀行、信用金庫、信用組合などでの呼び方 | ゆうちょ銀行での呼び方 | 特徴 |
---|---|---|
普通預金 | 通常貯金 | いわゆる普通預金、1円からで出し入れ自由 |
貯蓄預金 | 通常貯蓄預金 | 10万円型、20万円型などがあり、預け入れが高額なほど金利が優遇される。出し入れは自由 |
定期性預金
定期性預金とは、いわゆる「定期預金」で、預入期間を決めてしまうことにより金利が増えるものです。
約束の期間が来る前に解約してしまうと、中途解約利率になってしまいます。
ほとんどが固定金利です。
今度は一般銀行とゆうちょ銀行と、別々に整理します。
銀行、信用金庫、信用組合など | 特徴 |
---|---|
スーパー定期 | 1円以上1円単位の預け入れ。預入期間は、1か月~10年まで満期日は自由に指定できる |
スーパー定期300 | 300万円以上のスーパー定期。金利が違う |
大口定期預金 | 1,000万円以上1円単位。 |
ほかに、期日指定定期預金、変動金利定期預金、一定期間据置型定期預金、があります。
どれがいいかは一概にいえません。
ゆうちょ銀行 | 特徴 |
---|---|
定額貯金 | 1,000円以上1,000円単位の預け入れ。6か月以降は自由に10年を限度に満期を設定できる |
定期貯金 | 1,000円以上1,000円単位。預金者が自由に満期日を指定できる取り扱いはない。 |
いいと思って載せたけどあまり関係なかったイラスト。すみません(;^_^A
まとめ
まず普通預金はいいとして。たまに「あれ?どうしたらいい?」と迷うのが定期預金タイプです。
定期預金のような一定期間預ける方式でも、種類も呼び名もさまざまです。
すごく乱暴なことをいってしまうと、今の金利ではどれを選んでも大差ないと思ってしまいます。
それでも10年預けるとなると違ってくるので、少しでも有利なものが良いのですが……。
基本としては、長い期間、多くの金額を預ければよいのですが、中途解約の予定もない金額でなくてはもったいないです。
また、マル優は大口定期預金以外はすべて使えます。
今はマル優を使うのも制限があり、誰にでも使えるというのでもないのですが、知らずに使わないというのも損な話です。
使えそうな人はしっかり検討してみるといいでしょう。
出る!定期預金を担保に借り入れをするときの利率
ちなみに、定期預金を担保に借り入れが行えます。
総合口座を通して借りることができますが、預金方式によって貸付利率が変化するのかどうかという過去問がありました。
これは大口定期預金だろうがスーパー定期だろうが、貸付利率は担保となる定期預金の約定利率+0.50%です。
約定利率とは法定利率に対するいいかたで、当事者間のとりきめによって決まる利率のことですが、この場合は「定期預金の利率」と考えておけば問題ありません。
なかなか細かい問題が出ますが、生活者にとっても知っておいていい内容ではあります。
土日も手数料無料なゆうちょ銀行(CFP®がんばろう金融資産運用設計)
ゆうちょ銀行の話が続きます。
過去問にも高確率で出ています。
ゆうちょ銀行は、ゆうちょ銀行ATMでゆうちょ銀行のキャッシュカードで預け入れ、払い戻しをするときには手数料が無料です。
曜日・時間帯にかかわらず無料です。
これを「適切なのはどれ?」という問題で出すことがあるのです。
間違えそうですからね。たしかに。
ちなみに、コンビニのファミリーマートが最近ATMをゆうちょ銀行のにしたのですが、調べてみると、ファミリーマートのATMでもゆうちょ銀行のキャッシュカードなら手数料無料です。
すごくね?!
と改めて思ってしまいました。
大昔はどの銀行も無料だったのですが……今は有料が当たり前な時代になってしまいました。
国営だった時のなごりなのか、こんなふうに国民に親切なことがちょいちょいあるのが、ゆうちょ銀行です。
JAも性格的には似ていますが、CFP®の試験にはめったに出てきません。
ゆうちょ銀行を使っている人は試験対策にもなるので、キャッシュカードについていた約款を見直してみるといいかもしれません。
金融商品、サービスの特性がほかの銀行と微妙に違うことがあるので、そこらへんを狙って出題されているようです。
ゆうちょ銀行の通常貯蓄預金では10万円がわかれみち(CFP®いっしょにがんばろうぜ金融資産運用設計)
ゆうちょ銀行はその歴史もあって金融商品が個性的です。
銀行の普通預金とほぼ同じなのが通常貯金。
そのお兄さん的存在が、貯蓄預金なのですが、面白い特徴があります。
これが商品紹介ページですが、タイトルのすぐ下に簡単に説明があります。
引用してみましょう。
10万円以上残高があれば、通常貯金よりも有利な利子がつく、出し入れ自由な貯金です。
つまり、口座残高が10万円を切ってしまうと、利子が少なくなってしまうのです。
ところがマイナス金利政策のせいで?
ただ、今は面白いことが起きていて、10万円未満の金利と、10万円以上の金利とが同じなのです。
ゆうちょ銀行のホームページから、金利一覧というところをみてみましょう。
通常預金、そして2パターンの通常貯金預金の金利がすべて0.001%です。
日本の政策金利は、ほぼゼロの今、ゆうちょ銀行もこれ以上金利を下げられないと判断したのでしょうか。
10万円未満でも金利が10万円以上の人と同じだから、お得だとはとても考えられないですね。
むしろ、10万円以上の人が損をしているような気持になってしまいます。
でも、ルールは最初に書いた通りなので、政策金利が上がればルールどおりになっていくはずですし、もし試験に出てもそう答えなくてはいけません。
ちなみに、このすぐ下に定期預金の金利も書いてありますが、6か月以上から10年(5年と10年は参考値)すべて0.01%です。
(;'∀')
3級の頃からよく出る決済用預金(金融資産運用設計)
FPの勉強をはじめるまで聞いたことがなかった、決済用預金。
試験には「預金保険制度で全額保護される」ことを覚えているかどうかが問われることが多いです。
FP2級より先は、どういう預金か、はもう知っている前提での問題が出ます。
教科書には、無利息、要求払い、決済サービスができる、という3つの条件を満たした預金ですと書いてあります。
試験勉強だけではピンとこない決済用預金
使ったこともないのでピンとこないし、覚えにくかったです。
金融機関に勤めている方なら、実務経験から体で覚えている感じで、楽勝なのかな。
要求払いというのは、随時払い戻しができることです。
決済サービスとは口座振替などのことです。
(マンション管理組合がお金の管理に使ったりする)
上にリンクを貼った三井住友銀行では、「普通預金に関する無利息特約」というのを申し込めば作れて、個人なら使い方もほとんど普通預金と変わりません。ATMも使える、預け入れは1円以上1円単位で便利そうです。
お金持ちの人なら、利息がつかないだけなら選択肢としてあるのかも。
預金保険制度では1,000万円まで
日本の金利は安いので現金をタンスにしまっている、いわゆるタンス預金が多いと聞きますが、これはプライベートバンクがわりにできるのでは、と思ったりします。
ところで一般の預金は、預金保険制度で守られますが、1金融機関につき1,000万円までなので、その何倍ものお金持ちの人は、決済用預金について知っててもいいのかもしれません。
(金融機関が破たんしても預金は1,000万円まで守られる)